オームの法則
フジサンロクニオームナク
・・・というのはオームの法則ではなく、√5のことですが、
物理ででてくるのが、オームの法則
V=I×R です。
学校をでてからこんな法則とは無縁でしたが、先日あるお客様のお宅でオームの法則が登場することになりました。
K様邸6ヵ月点検のこと、太陽光の売電で電圧抑制が判明しました。
電力抑制とは
水が高いほうから低い方へ流れるのと一緒で、
電流も電圧(電位)の高いほうから低い方に流れます。
電気を買う場合は、電力会社(電柱)側よりも家庭側が低くなり電柱から家庭に電気が供給されますが、売る時には家庭側が高く電柱側が低い状態でないと電流は流れません。この流れない状態が電圧抑制というわけですが、原因(対策)は大きく2つあります。
一つは、家庭側の設定電圧
これが適正に家庭側電圧 > 電柱側電圧 となっていれば問題ありません。
でもこの電柱側電圧は変動するんだそうです。電力会社の最低限の供給電圧を確保するために一定の範囲で供給電圧が変動しているというわけです。目には見えませんが、電気にも上流、下流があり、95〜105Vの範囲で変動しますから、時には電圧が逆転、電圧抑制が起きるというわけです。
今回のケースでは、パワコンの設定電圧は、108V!電柱側MAX105を上回っていますので問題はないはずなのに・・・?
ここで登場するのが「オームの法則」です。
108Vの設定電圧が電柱に届くまでに低下、電柱のところでは電力会社の電圧以下になることが起きるということです。今回のケースでは中部電力オームの法則を使った机上計算で、3.4Vぐらいの電圧低下となるようです。電柱側の実測電圧はMAX106.6Vを計測!
108−3.4=104.6 < 106.6V
ということで電圧抑制が証明されました!
ここで V=IR というオームの法則が使われたわけですが、
V:電圧、I:電流、R:抵抗
ですから、抵抗Rを小さくすることが、第二の解決策です。
具体的には電線を太いものにするか抵抗の低い線を使うかになります。また抵抗は線の長さにも比例しますから、あらかじめ引込経路の長い場合は、最初から太い線にされても良いと思います。
更にオームの法則V=IR を眺めると、電流(I)が大きいと電圧低下(V)も大きいことが分かります。つまり発電量の大きいほど電圧抑制が起きやすいことになります。こうした場合にも太い線がお勧めです。一番抵抗の小さい線は、避雷針に使われる線なんだそうです。