「高気密・高断熱住宅もどき」にご注意
住宅業界に限らず、日本人ならではの特性でしょうが、一つのことが注目されると猫も杓子も同じものを追いかける傾向にあります。高気密・高断熱住宅や外断熱も例外ではありません。
これまで何の研究もしてなかったのに、「ブームだから」「売れそうだから」と、急に高気密・高断熱をセールスポイントにして売り出す住宅メーカーが少なくないのです。そのほとんどが無責任な物まねであるため、気密性能が低下したり、壁内結露を起こしたりと、欠陥住宅である可能性を秘めています。特に次のようなケースは要注意です。
これまで何の研究もしてなかったのに、「ブームだから」「売れそうだから」と、急に高気密・高断熱をセールスポイントにして売り出す住宅メーカーが少なくないのです。そのほとんどが無責任な物まねであるため、気密性能が低下したり、壁内結露を起こしたりと、欠陥住宅である可能性を秘めています。特に次のようなケースは要注意です。
- Q値が大きい
- 一部が内断熱工法になっているなど熱的な弱点を持つ
- 特定の部位だけ断熱材を厚くして高性能に見せている
- 熱交換型の換気システムを採用してQ値を低く見せている
- 気密性や断熱性が劣化しやすいウレタン吹付工法を使用している
- C値が1cm2/m2以上であるか、もしくは表示していない
- 計画換気がされていない
何度もご説明したように、結露は断熱性能の最も低い場所に発生します。いくらQ値やC値がよくても、防湿処理をしていなければ壁内結露が発生してしまうのです。また「2×4工法+グラスウール内断熱工法」では100%の確立で壁内結露が発生するし、「グラスウール+通気工法」では夏場に逆結露を起こしてしまいます。
このように見かけの数値やセールストークだけで判断せず、その住いの本当の実力を見極める目が、私たちには必要なのです。
均一な断熱=結露しない | 厚みバラバラ=結露する | |
Q値とは建物の内外の温度が1C°の時に、建物から逃げる熱量を床面積で割った値。Q値が小さいほど熱損失が少ないといえる。住宅の快適さは、ただ平均値としてのQ値が小さいことよりも、断熱性能のバラツキ(分散)に着目すること |